「足は痛くないけれど、毎日見たほうがいいの?」。1型糖尿病と暮らす中では、血糖値や食事に加えて、足のお手入れまで気が回らない日もありますよね。
足のケアは、まず毎日、足の裏や指の間まで見て、いつもと違う変化に気づくことから。傷ができたら放置せず、赤み・熱・腫れ・うみがあるときは、すぐに医療機関を受診しましょう。
これは本人と家族に向けた一般的な情報です。すでに傷がある方や、足の感覚・血流について指摘を受けている方は、主治医からの個別の指示を優先してください。情報は2026年10月2日に確認しています。
この記事でわかること
- 毎日の足チェックで見る場所
- 洗い方や靴の扱いで気をつけること
- 傷や変化を見つけたときの相談の目安

足の裏って、普段はじっくり見ないよね。お風呂のあとに見るようにしたら、忘れにくそう。
痛みがなくても、足を見て確かめよう
糖尿病による神経の障害があると、傷や靴ずれがあっても痛みに気づきにくくなることがあります。また、血流が悪くなると傷が治りにくくなる場合もあります。糖尿病のある人の足に起こるこうしたトラブルを「糖尿病足病変」といいます。
1型糖尿病だから必ず起こる、という意味ではありません。自分の足の状態を知り、変化を早めに相談するための習慣です。糖尿病情報センター「糖尿病足病変」でも、毎日の観察と、足の傷や赤い腫れを放置しないことが案内されています。
足の甲・裏・指の間を、毎日ひと通り見る
両足の靴下を脱ぎ、明るい場所で足全体を見ます。足の裏が見えにくいときは鏡を使うか、家族に見てもらいましょう。体を無理にひねって確かめる必要はありません。

| 見る場所 | 気にかけたい変化 |
|---|---|
| 足の甲・かかと | 傷、赤み、腫れ、ひび割れ |
| 足の裏 | 靴ずれ、水ぶくれ、タコの変化 |
| 指の間・爪の周り | 皮むけ、傷、爪の食い込み、色の変化 |
米国の公的機関CDCの足のケア案内でも、傷・赤み・腫れ・水ぶくれなどを毎日確認するよう勧めています。見た目に変化がなくても、新たなしびれや感覚の鈍さがあれば主治医に伝えてください。
続け方の一案は、靴下を脱ぐときや入浴後など、毎日の行動と組み合わせること。「いつ見るか」を決めておくと、思い出すきっかけになります。家族が手伝う場合も、本人に確認してから見えにくい場所だけを一緒に見ましょう。

「全部チェックするね」より、「かかと、見えにくければ手伝うよ」くらいが頼みやすいね。気になる変化があったら、相談するときのメモも一緒に残そう。
やさしく洗い、傷を作らないお手入れを
日々のお手入れは、足を清潔に保ち、皮膚を傷つけないことが基本です。石けんを泡立ててやさしく洗い、指の間の水気も押さえるように拭き取ります。乾燥する部分は保湿し、指の間には保湿クリームを塗らないようにします。
爪は深く切りすぎず、角を切り落とさないよう注意しましょう。タコやウオノメは自分で削ったり、市販の除去薬で処置したりせず、医師に相談してください。詳しい方法は糖尿病情報センター「フットケア」で確認できます。
爪が見えにくい、手が届かない、厚くなって切りにくいときも、無理に切らずに相談を。米国NIDDKの足のケア案内では、こうした場合に専門家へ爪のケアを依頼するよう案内しています。
靴を履く前は、中に小石などが入っていないか確かめます。新しい靴は短い時間から慣らし、脱いだときに足が赤くなっていないか見てみましょう。寒くなる時期は、足に湯たんぽや温熱パッドを直接当てないことも大切です。感覚が鈍い場合は、熱さに気づかずやけどするおそれがあります。
傷ができたら相談し、赤みや腫れはすぐ受診する
足に傷を見つけたら、「小さいから」「痛くないから」と放置せず、主治医や通院先へ連絡しましょう。受診までの処置も確認してください。糖尿病情報センターの傷ができたときの案内では、流水で洗って清潔なガーゼなどで保護し、赤み・熱・腫れ・うみがあればすぐ受診するよう勧めています。

水ぶくれや爪の食い込み、足の色・温度の変化なども相談の対象です。CDCの受診の目安では、こうした変化がある場合に次の予約を待たず診察を受けるよう案内しています。
連絡するときは、次の内容を手元に置くと伝えやすくなります。
- いつ気づいたか、どちらの足のどの場所か
- 赤み・腫れ・熱・うみや、痛みの有無
- 靴ずれなど思い当たるきっかけと、自分で行った処置
メモは、受診を遅らせず、分かる範囲だけで十分です。普段の診察で聞きたいことの整理には、1型糖尿病の受診メモと家族の支え方も参考にしてください。

「これくらいで連絡していいのかな」と迷うときほど、いつから何が変わったかを伝えて、相談したいね。
よくある疑問
毎日見ていれば、診察で足を見てもらわなくてもいい?
毎日の観察だけで、感覚や血流の状態までは判断できません。主治医に足の診察も相談しましょう。以前に傷が治りにくかった方などは、その経過も伝え、自分に合う確認の間隔やケア方法を決めておくと安心です。
家族が手伝えない日はどうしたらいい?
鏡などで見られる範囲を確認し、見えない場所が残る場合は通院先へ相談してください。家族が毎日確認できることを前提にせず、自分で続けられる方法を看護師と一緒に考えてもらいましょう。
まずは、足を見るタイミングを決めよう
今日から始めるなら、靴下を脱いだときに足の甲・裏・指の間を見るところから。変化を見つけたら自分だけで判断せず、通院先へ相談しましょう。日々の小さな確認と、困ったときに頼れる連絡先を用意しておくことが、足を守る備えになります。


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